
こんにちは!noraです
最近、オーダーの絵を描かせてもらったのですが
今回はnora-artの方のご依頼でした
私は2つの描き方を持っていて
写実的な絵と写実と色で抽象的に描くnora-artがあります
今回はそんなオーダーの絵を元に
nora-artの描き方、手順みたいなのをお伝えしたいなと思っています!
これを読んだら
抽象的な絵というのがどういう流れで作られているかを知るヒントになります
もし、あなたが抽象的な表現に興味があるならぜひ読んでみてくださいね
目次
完成までの全体像
まず、この絵がどういう流れで仕上げたかを流れを見ていきますね
- 1.キャンバスにジェッソを塗る
- 2.このワンちゃん(マルちゃん)を見て感じた色を塗る
- 3.手書き、又はトレーシングペーパーでワンちゃんの下書き
- 4.影をつけていく
- 5.明暗を出していく
- 6.毛並みの質感を表現
- 7.目の描写
- 8.色を抑えたり、目立出せたりして微調整
- 9.ニスを塗って完成
ちょっと細かく分けていますがほとんどが色をのせる工程です
ここで、自分が落ち着く、しっくりくる色合いになるまで
ひたすら色をのせていくのがこの描き方のポイントです
1つずつ解説していきますね
1.キャンバスにジェッソを塗る
私は基本キャンバスを使用します
今回の大きさは200×200の小さな絵ですね
で、大きさはどうあれ、ジェッソを塗ると塗らないとでは違いが出ます!
(ジェッソとは絵を描くための下地剤みたいなものです)
それは、発色の違いです
たまにジェッソを塗らないとかも聞きますが私は塗った方が断然いいと思ってます
大切な絵を描くための大事な工程なのでめんどくさがらず塗ることをおすすめしますよ
塗る時に使う筆は平筆か刷毛を使います
広い面を塗る時などはこの筆たちを使うと便利ですよ!
2.このワンちゃん(マルちゃん)を見て感じた色を塗る
次にすることはキャンバスにあなたが感じた色を塗っていく工程です
ちなみに、色が持つイメージってありますよね?
一般的にいうと青は冷たいとか赤は情熱的だとか…
その色のイメージをあなたが感じる色のイメージで塗っていくという感じです
私は青というと強さのイメージがあります
そして、赤は活発、やんちゃなイメージ…
そういう私なりの色の解釈でキャンバスにぶつけていきます!
この工程はなぜ必要なのかというと
真っ白なキャンバスに下書きをして〜ってなると
ここにはこの色を置いて〜など、頭の中でイメージが凝り固まってしまうんですよね…
なので、私はまず自分の中の色をぶつけてみます
で、その後に、写実的にそのワンちゃんを描いていくという流れにすると
凝り固まった思考が柔らかくなる感覚があるんですよ
これは、人によっては向かないかもしれませんが
大胆に色をのせるって開放感が出るのでぜひ、試してみてください!
大事なのは正解ではなく、感じたままを信じることですよ
3.手書き、又はトレーシングペーパーでワンちゃんの下書き
今回はスケッチブックにラフ画を描いたので、それを元に
トレーシングペーパーでワンちゃんをキャンバスに転写しました
ここは手書きでもどちらでもいいのですが
転写はインチキだとか思っている人も多いと思うので転写の重要性もお伝えしておきますね
転写というのは、ただのインチキではなく
効率よく絵を描いていくための手段と捉えてみてください
たとえば、オーダーが何枚も重なっている場合、
スケッチブックに描いた絵をそのままキャンバスに写したい!ってなる時があります
そんな時に、キャンバスにまたそのまま描くのもいいのですが
転写ならもっと早く済みます
初心者さんには最初から転写というのはあまりおすすめしていませんが
(手で描く練習をしなくなる可能性があるからです…)
効率よく絵を描きたい場合などに、転写は役に立つ手段になります
そういった理由から今回は転写して進めていきました
4.影をつけていく
ワンちゃんの下書きが終わったら一番暗くなる影からのせていきます
私にとっての一番の影色はディオキサイジンパープルです
この色を重ねて塗っていくことで深い影色を表現できます
この絵でいうと、ワンちゃんと床の間の影をまず塗っています
ちなみに、明るい部分から描く人もいるそうですが
ここは、どちらでも構いません
私は影から塗っていったほうがイメージが湧きやすいのでそうしてます
明るいところから表現する方が描きやすかったらそれでもOKです
やりやすい方を試してみてください
5.明暗を出していく
一番暗くなる影をつけたら次に明暗をつけていきます
光が当たるところはどのあたりか?少し暗くなる箇所は?と
色分けしていく感覚ですね
明るい色
オレンジ系、黄色系、茶系のあたりでしょうか?
暗い箇所
今回は青系、緑系、赤系で表現しています
今回のポイントは
影色には赤系の色みも使うといい感じになった!ということですね
赤って明るいイメージがありますが
ちょっとくすませて使うと影色に使えるんですよ!
このワンちゃんは元々、茶系の犬です
なので、赤って相性はいいんですね!
そうやってモチーフの色味を見て使う色を見つけていく工程ですので
実験みたいな感じでどんどんそのモチーフに合った色を見つけてみてくださいね
6.毛並みの質感を表現
毛並みの表現は人によってさまざまですが
今回は細めの丸筆でうなりを表現しています
ここでのポイントは
暗い色から描いてだんだん明るい色を描き加えています
この描き方は写実的な絵を描く時も同じですよ
暗めの色からだんだん明るくしていくことで層ができます
そうすると、立体的に魅せることができるんですね!
今回の色は緑や、青、赤などで描いてから明るい色をのせています
ここも、黒や白ではない色で描いていくことで
カラフルな印象的な絵になっていくので試してみてくださいね
7.目の描写
動物にとって一番大事な工程
目の描写です
写実的な絵と比べて、目の中の光にはいろんな色を使っています
たとえば黒より青
白よりオレンジ
ピンクとかも面白そうですよね!
目の描写は目は球体というのを踏まえて
色をのせていくといいかなって思います
目の描き方についてはこちらあるので読んでみてくださいね↓
8.色を抑えたり、目立出せたりして微調整
最終段階では、色の微調整をしていきます
全体を確認して
目立たせる箇所はどこ?
色がぼやけて見えるところは?と自問自答していきます
そして、見えてきたところを修正していく感じですね
たとえば、ちょっとぼんやり見えてしまう印象の箇所には
暗い色を置いてメリハリをつけたりなどです
こうやって描いては確認、描いては確認をしていくことで
絵の精度を上げていけますよ
ちなみにここは、怠ったらダメですよ!
ちゃんと自分に問いかけ、それでもいいと感じるまで
見直してくださいね
9.ニスを塗って完成
完成と感じたら最後はニスを塗って絵の保護と絵の仕上げをしていきます
今回は、本当に時間が限られていたのでスプレータイプを使用しました
ニスには塗るタイプとスプレータイプがあります
スプレータイプは楽なのですが部屋で使うのはシンナー臭が充満するので
換気をするか、外で使われるといいかなって思います
私は庭で使いましたよ笑
吹き付けを3回程度して
(一回吹き付けたら2回目は完全に乾くまで待ってくださいね!)
キャンバスの裏に金具をつけたら完成です!
nora-artのまとめ
いかがでしょうか?
今回はnora-artのざっくりな流れをお伝えしました
工程が多そうに見えますがシンプルにすると
色を塗って、影をつけて
ワンちゃんにどんなイメージを持って色をのせていくのか?と
考えながら色をつけていく
質感や、目の描写が作れるようになれば
こういった絵もスムーズに描くことができます
配色に関しても私がまとめた書籍を読んでくれたら
理解しやすいかなと思います
そして、私は写実的な絵から
このnora-artというスタイルを作ることができました
なので
・まだ絵に自信がない
・もっと上達したいという人は
写実的な絵を描けるようになると
抽象的な色使いをしても絵が崩れにくくなりますよ!
さらにこういった上達方法や、色の使い方は
ここでは、順序立てて話すのは難しいので
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nora-artの作り方についてもリアルタイムで配信してるのでお楽しみに!
それでは、納品日も近いので準備しないと!なので、このへんで!
ちなみに、リアル(写実)とnora-art、どっちの描き方をYouTubeで出そうか悩み中ですが
気になる人はチェックしてみてくださいね!
それでは、またお会いしましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました
「ただいま」と言いたくなる場所 一枚の絵が空間を変える体験をしてください