"描きたい!"が繋いでくれた過去の記憶と今の想い

こんにちは、noraです

 

私はアクリル絵の具で動物たちの絵を描いているのですが

 

 

絵を描いていると、ふと、「描きたいっ!!」って心の奥底から湧き上がるような出逢いがあります

 

 

それは何かピンとくる、というよりも、「描きたくてたまらない」みたいな感覚になります

 

 

今回はまさに、そんな出逢いが絵になった日でした

 

 

交差点の向こうで聞こえる声…

春の桜画像

 

あれは、お花見の帰り道のこと…

 

 

春の午後、ポカポカと陽が差して桜も満開になろうとしている日でした

 

 

道ゆく人たちの表情もどこかほころんでいる様子で…

 

 

私も満開の桜と散っていく花びらにどこか癒されながらのんびり歩いていました

 

 

 

そんな時、交差点で止まっていると、大きな鳴き声が聞こえて…

 

 

ふと、鳴き声の方向に目を向けると小さな白いワンちゃんが身をのりだして映えていました

 

 

首輪でお店の前で繋がれていて、じっとこちらを見ながら吠えている…

 

 

 

 

知らない子に吠えられると、やっぱりちょっと怖いな…と思ってしまった

 

その時の私は正直、少しだけ身構える感じでした…

 

 

でも、気持ちとは反対に私の足はその子の方向にゆっくり歩き出していました

 

 

 

信号が青に変わって、その子のそばまで近づいていくと

 

最初は威嚇しているように見えたその表情が和らいでいるように見えたんです

 

 

 

フリフリ。フリフリ。

 

 

 

短い尻尾を力一杯振りながら、まるで「きてくれたっ!」て喜んでいる様子でした

 

 

そのワンちゃんの笑顔を見た瞬間、私の心がふっとほどけていったのを覚えています

 

犬の写真

 

 

 

吠えていたのは、怖がらせるためじゃなかった…

 

きっと、誰かに会いたかったんだな、かまってほしくて、遊びたくてただ一生懸命に声を上げていただけなんだなって…

 

 

 

その子の無邪気なエネルギーに触れた時、思わず「描きたい!」と素直に感じました

 

 

 

 

そして、同時にふと、昔のことを思い出したんです

 

 

描けなかった後悔と悔しさを今…

悔しい気持ち参考画像

私が子供の頃、家にはベルとハナという2匹の犬がいました

 

 

ベルは穏やかで、ハナはちょっとやんちゃな女の子。

 

 

その2匹はいつも私の帰りを全力で喜んでくれて、嫌なことがあっても、その目を見ると全部どうでも良くなってしまうくらい、大切な存在でした

 

 

しかし、その頃の私はまだ絵を描くことが好きなだけで、思った通りに絵を描くことができないくらい絵に自信がありませんでした…

 

 

かといって、写真もあまり撮らなかった私のもとには何も残っていませんでした…

 

 

気がついた頃にはその愛犬たちの姿を思い出す方法しかなかった…

 

 

今でも、あの2人の目が、ふと記憶の奥から蘇ってくると

 

 

「なんであの時、描いておかなかったんだろう…下手でもいいから形として残せてたらよかった…」

 

 

今になって後悔と、悔しさと寂しさが込み上げてきます

 

 

でも、今なら…

 

 

今なら…

 

 

今の私なら描ける

 

 

愛犬とはもう会えないけど、大好きだったあの子たちの目と重なるようなこの春の日に出逢ったこの子を…

 

 

 

そんな気持ちで家に帰ってすぐ、私はスマホに残した白のワンちゃんの写真をじっと眺めていました

 

 

 

 

そして、今日、キャンバスにその温度をそのままに、筆をもち描き始めました

 

 

 

気持ちが入る絵というのはなんて楽しいんだろう!

 

 

筆が自然に動く…まるで踊るかのように、何かに導かれるように…

 

 

「この子の毛並みの柔らかさをどう描こうか?」

 

「無垢な笑顔にはどんな色が合うんだろう?」

 

「どんな光を当てたら、この子の温かさが伝えられるだろう?」

 

犬の絵画像

 

 

 

そんなことを考えながら、私はふと気づいた…

 

 

 

この絵を描いている時間は私自信が、この子と出逢って蘇った"あの頃"の記憶と向き合っていたのかもしれない…」

 

 

過去の記憶が溶けていく瞬間

心の変化参考画像

昔、描けなかったベルとハナ…

 

大好きだったのに、ちゃんと残してあげられなかった後悔…あの時の無力さや、ぽっかりと空いた心の穴がある…

 

 

そのまま閉じ込めてきた想いが白いワンちゃんの姿に重なって心の奥から溢れてきたんだと思います

 

 

 

私はきっとこの子を描きながら、自分の中の置き去りにしてきた記憶たちを、そっと撫でるように見つめ直していたんだと思うんです

 

 

 

この子の笑顔は今の私にしか描けなかった…

 

 

あの時じゃ出せなかった優しさや柔らかさ、何より「残したい」と思うほどの暖かさ

 

 

それはきっとこれまで描いてきた時間が、私の中に少しずつ積み重なってようやくここに辿り着けたんだと想いました

 

 

 

そう感じた時、心の奥で何かが溶けていくような…

 

 

絵というのは残すために描くのかもしれない

 

 

 

けど、同時に向き合うためのものでもあるんだなってこのワンちゃんが教えてくれる気がしました

 

 

 

今なら描ける

 

今ならちゃんと伝えられる

 

 

過去の愛犬たちにもこの気持ちが届くような気がします

 

 

 

きっと私は「自分の深いところと繋がる絵」を描きたかったんだ。

 

その先に、もし誰かの心にふっと灯りがともるような瞬間があったとしたら…

 

 

あとがき

 

春の桜が満開な日に出逢った白いワンちゃん

 

名前もわからないけど、あの日出逢えたことで

 

しまい込んでいて、忘れていた気持ちや、昔の後悔さえも

 

全てが「今」に繋がっているんだって、優しく教えられた出来事でした

 

 

 

 

あなたはしまい込んでいる、開けたくても開けられていない記憶はありますか?

 

 

 

それを開けてしまったら過去の後悔、悔しさ、絶望感…そんな気持ちが襲うかもしれない…

 

 

でも、今のあなたなら今に繋げられるんじゃないかなとも思うんです…今回の私のように。

 

 

無理はしなくていい。少しずつ向き合ってみたらその経験が輝いて見える日がくるって私は信じます

 

 

私はこれからも、たくさんの出逢いを絵に残していこうと思います

 

 

あなたがもし、家にワンちゃんや、猫ちゃん、大切な子たちがいたら是非、記録として残してあげてくださいね

 

それと、絵で残したい!という方は気軽にご相談ください

 

いつか私の絵を見た誰かの心に、そっとあったかい風が吹くような瞬間をつくれたらと思いながら絵を描いていきます

 

それでは…

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました

 

nora

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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