【初心者】転写ってダメなの?絵が上達する人がやっている“本当の使い方”とは

 

こんにちは!noraです

 

 

あなたは「転写」という方法を使ったことがあるでしょうか?

 

 

転写とは参考にする写真や画像をそのままキャンバスや紙に写す方法です

 

 

私自身も、実は小学生の頃にトレーシングペーパーを使って

 

好きな漫画のキャラクターを写したことがありました

 

でもその時、ふと「これってインチキなんじゃないかな?」と感じてしまったんです

 

その経験から、私は自然と「転写=ズルいもの」と思っていた時期がありました

 

 

でも…

 

実際に絵の道に来てみると、プロの作家さんでも転写を使う場面があるということを知ったんです

 

 

しかも、ただ“楽する”ためではなく、ちゃんとした手段として使っている人も多いのです

 

この記事では、「転写ってダメなの?」という疑問に対しての

  • 転写の本当の使い方
  • 転写から学べること
  • 実際の転写のやり方

 

まで、初心者さんにもわかりやすく紹介していこうと思います

 

転写ってダメ?そう思っている方の参考になれば幸いです

 

 

 

プロがする転写の本当の使い方

転写参考画像

結論から言うと、転写は“目的によっては便利”な方法です

 

 

ただし、やみくもに使っていると

自分の力で描けないまま、いつまで経っても上達しない…ということも起こり得ます

 

なので、使い方次第
言い換えるなら「転写=道具のひとつ」と捉えてもらうといいかなと思います

 

 

そして、プロが転写を使う場合を少し挙げてみますね

 

・依頼された肖像画や、下絵の正確性を重視する

 

クライアントさんから頼まれたり、

そのまま表現してほしいという要望があった場合に使ったりします

 

どうしてもフリーハンドだとズレが起きてしまう恐れがあるものは写真から転写して

 

構図やバランスを先にとっていき、時間短縮と正確さを主な目的にしている場合です

 

 

・自分で描いたラフやスケッチ、デッサンを転写する

 

これは、私もたまにする方法なのですが

スケッチブックに思いのほかうまく描けた時は大きさが合えばそのまま転写します

 

でも、これは大きさを変えることが難しいので、キャンバスの大きさに合いそうな

スケッチを転写するって感じですね

 

最近描いた虎のデッサンは小さめだったので結局、キャンバスには

 

フリーハンドで描くことになりました…なので、描ける上で転写は1つの手段なんですね!

 

 

・何枚も同じ絵を描こうとした時の転写

シルクスクリーン参考画像

アンディーウォーホルのような同じモチーフを並べたり

色を変えて同じ構図で作る時に使います

 

ウォーホルはシルクスクリーン技法ですが

 

色味を変えて配色を変えたい時などは1から下絵を描くのではなく

転写をした方が正確ですし、時短になりますよね

 

 

 

じゃあ、転写は楽をするためじゃないんだったら何が学べるのでしょうか?

 

初心者さんが転写で学べる事をまとめてみました!

 

転写で学べることってあるの?

転写画像

ちゃんと目的を持てば、転写も学びになります

 

ただ写すためのものではなく、また違った視点でこの転写方法を試してみてくださいね

 

① 比率感覚やバランス感覚が身につく

転写するとき、自然と「このパーツはどこにある?」「この線の角度は?」

観察しながら描いていく事をオススメします

 

なぜならこれが

 

「比率感覚」「空間のバランス」を鍛える練習になるからなんです

 

 

写してる間も何も考えないか、何かしら考えて進めていくのかでは大きな違いが生まれるんですね

 

 

 

② 陰影・立体感の観察に集中できる

 

形を転写で取っておくと、「どこに影がある?」「どの辺が光ってる?」という

 

明暗の観察に集中できます

 

初心者さんは一度にいろんなことをやろうとすると混乱しやすいです…

  • 形を取る
  • 明暗を作る
  • 色を塗る

などなど
転写を使うことで、学びの工程を分けて取り組めるのは大きなメリットですよ

 

 

③ 形のクセや苦手ポイントに気づける

自分のフリーハンドの絵と、転写したものを比べてみると

「私はここが大きくなりやすいんだ」といった自分のクセや傾向に気づくキッカケになります

 

これは、意識していなかった自分の“描き癖”を修正する良い機会にもなります

 

転写をおすすめしたいのは、こんなとき

・絵を描き始めたばかりで、形を取るだけで疲れてしまうとき

・色塗りや筆づかいの練習に集中したいとき

・一時的に「完成させる達成感」を得たいとき

・プロの構図や線をなぞって、観察眼を育てたいとき

 

 

つまり、“描けるようになる”ためのステップとしての転写は、全然アリなんです

 

転写だけに頼ると、何が起こる?

とはいっても

 

「こんな簡単な方法があるならこれだけでいいじゃん!」

 

と思ってしまうとかなり危険です…

 

 

私がオススメしている転写方法は初心者さんが絵の描き方を学ぶためのもの

 

そして、プロが時間短縮や効率よく描くためのもの

 

と思っています

 

 

 

絵がまだ上達していない方が転写だけに頼るとどういうことが起きてしまうのか?

をあげてみました

 

・観察力が育たない

・図形に分解する力がつかない

・自分で構図を作れない

 

上の3つのことはできなくて当たり前ですよね。

 

絵は失敗や、上手くいかないところにこそ学びがあると思ってます

 

それをしないで転写ばかりに頼ってしまったらたぶんですが

 

フリーハンドでは絵は描けなくなるかもしれません…

 

私が一番懸念しているところ…

 

それは想像力が育たないということです

 

例えば鳥の絵を描いたとしましょう。

 

転写で形はそのまま写せます。色も写真を見ればある程度は塗れるでしょう

 

でも、その鳥がいる場所は?感情は?

絵はそのまま描く技術も大切ですが

 

あなたの気持ちがどう入り込んでいるかももっと大事です

 

 

たとえ、写真を参考にしても、この子はこういう場所にいてほしいなとか

 

あなた自身の想像で絵も大きく変わってくるんですね

 

 

そういう部分で転写というのは手軽な分

 

想像するという考えが乏しくなると私は感じています…

 

 

 

 

つまり、“自立した描く力”が育ちにくくなる…

 

 

だから私は、あくまで“補助輪”のように一時的に使ってほしいと思っています

 

【保存版】転写のやり方(トレーシングペーパー)

転写の方法画像

これだけ転写に頼るだけじゃ…と言っておきながら

 

方法を書くのは迷いましたが

本当に絵を学びたい方には使ってほしい方法でもあるので

お伝えしたいと思います

 

■ 用意するもの

  • トレーシングペーパー
  • 鉛筆(B〜2Bくらい)
  • 本紙(描くキャンバスや紙)
  • マスキングテープ

 

 

■ 転写の手順

・見本の上にトレーシングペーパーを重ねて、輪郭をなぞる

→ 丁寧に、主な形だけ取るのがコツ

 

 

・トレーシングペーパーの裏側に、鉛筆でなぞった線を塗りつぶす(カーボン代わりになります)

→ 少し広めに、線の下が黒くなるように

転写やり方画像

 

・本紙の上にトレペを載せて、表からもう一度線をなぞる

→ 鉛筆でやさしく、でもしっかりなぞる

 

 

・うつった線を見ながら、絵を描き始める

→ 線は軽く、あとで消せるように

 

 

こんな感じで描いていけばどんな支持体にでも描けますよ

 

ちなみに、100均でカーボン紙が売っているのでそれを使っても簡単に転写できます

 

凹凸があるもの(スニーカーやカバン)、石などにも転写できるので気楽に始めたい方は

是非、参考にしてみてくださいね

 

最後に:目指すのは「見て描ける力」

 

転写はダメじゃない…ダメじゃないんですが…

 

あなたが本当に欲しいのは、「描けるようになる力」ではないでしょうか?

 

 

転写で学べることをちゃんと活かしながら、
最終的には図形で捉える感覚や、フリーハンドで描く力を育てていってほしいと思っています

 

このブログでも、

・図形で見る感覚、
・立体に分解する方法、
・初心者さんでもできる形の取り方など、

随時発信してるので参考にしていただければ嬉しいです!

 

 

そして、私のメルマガではアクリル画を描くための情報を

このブログでは話しきれない内容でお届けしています

 

興味があったら是非登録しておいてくださいね!

 

 

それでは、また!

 

今日も楽しく過ごしていきましょ〜

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました

 

 

nora

 

 

 

 

Twitterでフォローしてね

おすすめの記事