![[アクリル画]リアル(写実的)な動物を描く時の7つのポイント!](https://i0.wp.com/egakumonosasi.com/wp-content/uploads/2025/05/2d91649d59b8c21064a99792c50843dc.jpg?fit=1200%2C630&ssl=1)
こんにちは!noraです
私はアクリル絵の具で
「リアルな描き方」と「色で抽象的に描く描き方」の2つの描き方を持っています
抽象的に描く絵についてはこれまでも発信してきたのですが
リアルな描き方についてお話ししていなかったことに最近気づきました…
そこで!
今回、私の代表作でもあるライオンの絵を参考にリアルな絵の描き方に大切な押さえておきたいポイントについてお伝えできればと思っております
でも、リアルに描く…正直、完成までに時間はかかります…
しかし、描きあげた時の感動と、迫力、達成感はハンパないです!
「リアルな絵を描きたい!」そんな想いのヒントになれば幸いです
目次
難しそうなリアルな絵を描くのポイント!
始めにリアルな絵を描く時に押さえておくといいポイントについてです
- 背景
- 光と影
- 骨格や筋肉を意識
- 色の変化
- 毛並み
- 重ね塗りで陰影をつける
- 目の描写
の7つです。どうでしょうか?難しい感じがしますよね…
でも、この7つをおさえておけば、よりリアルな絵を描けるようになります
他のモチーフでも使えるポイントなので、1つずつ解説していきますね
背景色はシンプルにすると動物が引き立つ
以前にも動物画を描く時の背景についてお伝えしました
動物画は動物が主役です。背景はその動物をどう魅せるかを考えていくといいのですが
私の出た結論はシンプルが一番です
私はよく光が差し込むような背景を作っていて、それは
光と影がその動物にストーリーを与えてくれると感じているから
ライオンの絵を参考にすると、光の方を見上げながら何かを考えている…ように見えませんか?
実際、同じ構図の抽象的に描いたライオンの絵を展示した時は
「何を考えているんだろうね?」と見てくれる方たちが話していたんです
絵を見て会話が生まれる。
本当にありがたい光景でした。だからこそ、動物画にはストーリーを考えてみるといいです
反対に、背景がごちゃついていると動物が埋もれてしまいます…
なので、一番主役の動物を引き立たせる背景というものを考えていくといいですよ
光と影が動物をよりリアルにしてくれます
2つ目は動物画に使う光と影ですね
ライオンの絵は光を見つめているので構図的にはわかりやすいと思います
右下が暗がりで左上が優しい光ですね
その光が当たる動物をリアルに描く時のポイントは
明暗を5段階ぐらい(目安です)に分けるとリアルさが増します!
通常、初心者さんに絵を描いてもらう時は
明るい(白)・中間の明るさ(グレー)・暗い(黒)の3段階に分けるとわかりやすいです
これだけでもリアルさは出るのですがさらに2段階入れることで
自然な光の変化を作る事ができるんですね!
そして、リアルな絵を描く時は光と影の作り方が大事になります
これが細かく分けられれば分けられるほどリアルな明暗を作り出す事ができるんですが…
ここは、ちょっと観察力がいる部分です…
ですが、だんだん観察力を養う事でこういった明暗の分け方というのもわかってきます
まずは、「明るい・中間・暗い」の3段階から始めて、さらに2段階の明暗を入れてみてくださいね
入れる段階は「・」の部分にそれぞれ入れてみるといいですよ!
骨格、筋肉を意識して微妙な形を捉える
よく、動物画を描く時のポイントとして「骨格・筋肉を理解する」というのが言われています
が……!
ぶっちゃけ私はそこまで細かく理解していません…
確かに、体の特徴や、足の位置、体の大きさ、首の長さなどなど理解は必要です
「ここに筋肉がモリッとしてるなとか」「ここが屈折してるのね」など人間とは違う骨格なので
本やネットを参考に見ていくことは大事かもしれません
しかし、鼻の形、ヒゲが生えてる部分の凹凸、目のくぼみ、顔の凹凸感など
人間にはない、デコボコ感を観察した方が早いと感じています
頭で考えるのではなく、特徴に気づいてそれを表現するために色を塗り分ける考え方です
ここは出っ張ってるから明るさを足そうとか、ここはくぼんでるから暗めかな?など…
ここでは、骨格や、筋肉を理解してないといけないとかは言いません!
あくまで、参考にする資料があって迷ったらそれを参考にする程度で考えていけばいいかなと思います!
リアルを求めるのなら一番大切なのは観察です
小さな気づきが重なれば描ける絵も劇的に変わります
そこは忘れないでくださいね
色の変化はグラデーションを意識する
色の塗り分けというのはリアルになればなるほど複雑化していきます…
しかし、ここでのポイントを使えば考え方が楽になるかもしれません
それはグラデーションです
グラデーションというのは色が徐々に変化していく塗り方なのですが、ここでお伝えしたいのは
1色の色に黒や、白を混ぜて(混色)色を変化させて描いていくという事です
いろんな色を使わなくても、1色だけを変化させていけば何種類かの色が出来ます!
例えば、ライオンの絵で言うと…ベースはベージュですね。イエローオーカーという色味です
その色に白を混ぜていくと、だんだん明るい色になっていきます
反対に黒を混ぜていけば暗い色になっていきます
その変化を1つの表にするとグラデーションになるのが伝わるでしょうか?
もう一つ例を出すと、ライオンの右下の暗い部分。
黒の背景にうっすら暗い毛並みが描かれているのがわかるでしょうか?
これはイエローオーカーに黒を混ぜて作った暗い色で毛並みを描いています
反対に明るい毛の部分はイエローオーカーに白を少しずつ混ぜて段階的に色分けをして毛並みを描いています
細かく言えばこのライオンには茶色も使っていますが、この黄土色、茶色の2色と白、黒だけで表現してるんですね!
なので、色をたくさん使うというよりは
少ない色を混ぜて作った色で描いていく事でまとまりのある絵ができますよ
毛並みの表現で絵がガラッと変わる
リアルな動物を描く時にかなり重要なポイントになる毛並みの表現です
ここは描く人によって描き方ってさまざまなのですが
私の描き方は一本ずつ描いていく手法です
そして、ここでみていきたいのは、毛の質感と毛の流れですね
毛並みといっても、同じ方向に長い毛を描いてしまえばのっぺりした印象の毛並みになってしまいます…
そこで、意識してほしいのは毛並みにも段差があるという事です
例えばライオンの耳、顔の周りの毛の長さが違ったり、顔の周りの毛とタテガミの長さや質感が違ったりなど細かく見ていく必要があるんですね!
毛を描いてのっぺりしちゃう原因はその毛並みの段差を意識していないからだと思うんです
人間の髪の毛にもありますよね、段差が。
耳の周りとこめかみあたり、前髪など髪型にもよりますが毛の流れも違うと思います
そういった細かいですが見て気づいていく事で理想の毛並みを描けるようになります
これはネコな毛並みの描き方ですが参考になればと思います
重ね塗りで陰影をつける
これは毛並みを描いた後に私がしている工程なのですが
透明度の高い絵の具で暗くなる部分を薄く塗り重ねることをしています
どういうことかというと、ある程度明暗をつけて毛並みを描いたとします
しかし、それだけだと毛の段差の影になる部分を上手く表現できていない可能性があるんですね
その微妙な陰影を毛並みの上から暗い色を塗り重ねると絶妙な陰影が表現出来ます
そして、透明、半透明の絵の具を使うことで先に描いた毛並みを消すことなく色味だけを変える事ができるんです
この時の重ね塗りは細かくじゃなくて丸筆や、平筆で大まかに塗るといいです
塗るところのポイント!
毛並みと顔の境目、ヒゲが生えてる部分、毛と毛の段差、暗がりの毛並みなど
ポイントごとに重ね塗りをしてみてください
重要ポイント!
ここで大事なのは、半透明、透明の絵の具を使うということです!
アクリル絵の具には不透明、半透明、透明と3種類あります
不透明な絵の具を使ってしまうとせっかく描き込んだ毛並みが消えてしまう危険性があるんですね
時間かけて描いたものが絵の具の選び方で消えてしまったらもったいない!
ここは重要ポイントとしておさえておいてくださいね
目の描写で命を吹き込む
動物画の一番といっていいほど大事な目の描写です
ここが輝いてるか、霞んでいるかで印象は全く違ってきます
私の動物画は動物のあの澄んだ目、輝く目を描きたいから始まりました
なのでここはこだわります!笑
私には2つの絵の描き方がありますが目の描き方は変えていません!抽象的な絵でも目だけはよりリアルに輝く目を目指してます!
描き方については他の記事を見てほしいのですが、目の描写をする時に考えてほしいのは
その動物は何を訴えようとしているのか?です
冒頭で、動物画のストーリーの話が出ましたが、その動物の背景には何があるのか?を考えると見えやすくなります
あと、自分の気持ちを反映させた絵を描いても伝わりやすいですね
特に人間には動物の言葉がわかりません
「目は口ほどに物を言う」という言葉がありますが、動物の目から受け取る情報は多いと感じています
なので、悲しい目、嬉しい目、お腹空いた目…
何かを伝えたい目を意識していくといいかなと思います
最後に: 「リアルな絵を描く」は全てのスキルを向上させる方法
今回はリアルな動物を描く時の大事なポイントをお伝えしました
- 背景色
- 光と影
- 骨格や筋肉を意識
- 色の変化
- 毛並み
- 重ね塗りで陰影をつける
- 目の描写
私が絵の上達に成功したキッカケはリアルな描き方を挑戦したからだと感じています
でも、始めから描けたわけではないですよ!
形が崩れたり、色の使い方がわからなかったり、色を混ぜてくすんでしまったり…
いろんなトラブルがあってあのライオンの絵が描けています
やっぱり近道はない!そう感じた経験でもありました
しかし、このリアルな絵を最初に挑戦したからこそ、描ける絵の幅が広がったと思います
あなたももし、リアルな動物を描きたいと思っていたらできるかできないかは別として
挑戦してみるのもいいかもしれません!
そして、訳がわからない!となった時は遠慮なく聞いてください!
メールでもメルマガでも私が今までつまずいてきたことも全部お話ししますよ!
描く事に躊躇しない事。
描きたい絵を描けるようになる人をもっともっと増やしたいので、是非相談してくださいね
それでは、今日はまたまたライオンを描こうと思います!
絵描きライフを楽しんでいきましょ〜
では、また!
最後までお読みいただきありがとうございました