こんにちは!noraです
前回、描きたいものがない時の対処法として好きな色を塗ってからそれが何に見えるか考える事で描くモチーフが見つかるというやり方をご説明したのですが、私が今回浮かんだモチーフはカラフルな鳥でした
そして、今回は浮かんだ鳥の絵が完成しましたので、完成までの流れをご紹介します
何も浮かばない所からの鳥の絵は思ったよりも良い効果が現れたのでその部分も含めてお伝えしたいと思います
目次
用意した画材はこれ!
- キャンバスF3号
- ジェッソ(キャンバスに塗る下地剤)
- アクリル絵の具
リキテックスプライム: カドミウムオレンジ、レッド、パープル
アムステルダムアクリリックカラー: ベネシャンローズ、ブリリアントブルー、カドミウムイエロー、グリーン
- 平筆、細い筆(キャムロンプロアルテージュ2号)共にナイロン毛
- 水、紙パレット、タオル
アクリル絵の具の黄色、青、緑、オレンジ、ピンクなどを用意していますが、ここは好きな色を選んでOKです!大事なのはあなたの好きな色の鳥を描くという気持ちで色を選んでくださいね!
ここでの注意点は色をたくさん選べば選ぶほど配色が難しくなることを知っておく事です
なので、はじめにベースの色(多く使う色)を決めておくと良いかもしれません!(今回は黄色を多く使います)
それでは流れを先にお伝えしますね
- 背景を好きな色で塗る
- 鳥のシルエットを描く
- パーツごとに色分けする
- 陰影をつける
- 細かく描写する
- 微調整
背景を塗る:ドリッピングで好きな色をランダムに塗る(のせる)
ジェッソを塗った状態のキャンバスに好きな色でドリッピングしていきます
ドリッピングとは…??
絵筆を振ってしぶきを散らしたりする方法です↑
- 平筆に水を多く含ませて絵の具を溶きます
- 水分が多く含まれている状態の筆でキャンバスを軽く叩くように筆を動かします
- ベタっと色がのったり、しぶきが散らばればドリッピング成功です!
この時、水分が多くなっているので、乾かないうちに違う色をドリッピングすると下の色と混ざって面白い効果も出すことができますよ
もし、混ざるのが嫌だな〜と感じる方は一色ずつ乾いてから絵の具をのせていく事をオススメします
鳥のシルエットを描いていく
絵の具が乾いたら次に鳥のシルエットを描いていきます
上の画像では黄色の部分が身体に見えたのでオレンジを足しました!
そして、画像では細い線で描いてしまったのですが、ここで説明したいのはシルエットを平筆で大まかに描いていくことをオススメしています
まだ描き慣れない方は線で描くと形の捉え方が難しいと感じるかもしれないので、鳥の形を大まかに塗りながらシルエットを描いていく方が形が捉えやすいですよ
今回は、黄色でシルエットを描いていきましょう
ここで、もし、ピンクがメインの色にしたいならピンクのシルエット、青にしたい方は青のシルエットのように、ベースにする色を初めから決めて塗っていくと、その後の色選びがしやすくなります
パーツごとに色分けをする
黄色一色で塗られたと鳥を今度はパーツごとに色分けをしていきます
鳥の羽は何層も重なって翼になります
その事を意識しながら色分けしていくと良いかもしれません
- 鳥の背中の部分は黄色
- 鳥の顔、身体はオレンジ
- 腰あたりからお尻にかけての羽はピンクや、緑、青と好きな色でOK!
こうして、ざっくり色分けしておくと、その後の工程が描きやすくなるのであなたがわかりやすいと思う感じで色分けをしてくださいね
ここでの筆も、平筆を使います
平筆のように毛幅が広いタイプを使っているのは大まかに塗って欲しいからです
ここで細い筆で描こうとすると、どうしても細かな部分に目がいってしまい、全体のバランスを見逃しがちになります…
細かな部分を見ていく工程まではざっくりで大丈夫です!
大まかな陰影をつける
今回の絵は上から光がやんわり当たっている想定ですので、メリハリのある陰影は羽と羽の境目や、奥まっている部分、鳥の右足の奥の暗くなっている辺りに影をつけていきます
上の画像の赤丸が付いている部分に陰影をつけていきます
色は青系で塗っています…画像では細かな部分も描いてしまっていますが、平筆で薄く暗い青を塗っていくだけでも陰影をつける事ができるので、最初は大まかにで大丈夫ですよ
ここで、参考にしている画像や、写真の鳥の羽同士の重なり合っている部分や、毛の段々になっている所をよく観察してみてくださいね
思ったより、いろんな形の羽で層になっているのがわかると思います
観察力を養う!
陰影をつける段階で注意深く見ていく事で観察力がついてきます!最初は目が疲れたりしますが、よく観察する癖をつけていく事がいろんな絵が描ける基礎になりますよ!
1番の難関!細かく描写する
鳥を描く時に何が難しいって、羽の細かな描写です…
もちろん、細かな描写にしなくても色と陰影だけで表現する事もできますが、今回は抽象的な背景と細かな鳥の描写のコントラストを出したかったのでこの工程を入れました
ここは本当に観察力がいりますし、頑張っただけ力がつきます!最初はしんどいと感じるかもしれませんが諦めずに描いていきましょう!それではここで細い筆に持ち替えます!
色は暗い青で描いています
筆を軽く持ち、筆先だけで軽く描いていきます。ここで筆を強く持ったりすると、線も太くなり描きづらくなってしまうので筆は軽く持つことを心がけてくださいね
↑上の画像は実際の参考にした画像です
黄色の羽の部分、緑の羽、青の羽、それぞれの羽の形をよく見ながら描いていきます
ここはすごい説明が難しいのですが……とにかく参考にしている画像をよく見て描くとしか言えないですね…
しかし、画像でもハッキリ分からないところは描き込まなくても大丈夫です
見えにくいところを曖昧にして、ハッキリしている所を描き込んでいくと、メリハリのついた感じになるのでまずはハッキリしている所を細かく描写していってください
鳥の目は重ね塗りで描けます!
動物の目は重ね塗りをしていけば描けます
鳥の目に使っている色は青とオレンジを混ぜてグレーを作って塗って目の瞳孔はパープルです
そして、明るくなっている箇所にグレーと白を混ぜた色を薄く重ねて塗っていきます
最後にハイライトをつけたら目の完成です
目の周りも濃いグレーから段々白を混ぜた色で重ね塗りをしています
そうすると、色の層ができて立体感が増すので重ね塗りを是非覚えておいてくださいね
補足ですが…
鳥の顔の背景を途中で青に変えたのですが、ここで色の補色を利用しています
青とオレンジは補色関係があるので鳥の顔が浮き出るように変更しました
このよう、途中から色味を変えたりして変化もできるのであまり、ガチガチに考えすぎずこれ使えるかも!というような事をどんどん試してくださいね!それがアクリル絵の具の魅力の一つですよ
微調整
最終段階に入ってきました
羽の色や、影の色、ハッキリ見せたいところなどを色や線で微調整していきます
例えば細かく描写した時に描いた線が要らないところは新たな色で線を消していったり、鳥の身体の色をグラデーションにしてみたりなど、細かく微調整していきます
私の場合は陰影をハッキリさせたり、細かな毛を描いたり、色を重ねて変化をつけたりしています
この時の筆は細い筆、平筆を両方使っています
ここでは全体を見て箇所によって使い分けていく事が大切になりますね
そして、全体を見て納得できたら完成にしてください!
まとめ
今回は何も浮かばなかった所から鳥が浮かんで完成までのプロセスをご紹介しました
絵を描く時にどうしても完璧に描かなきゃとか、クオリティの高い絵を目指してしまいがちですが、私が大事にしていることは絵は楽しんでなんぼの世界です
完璧じゃなくても良いし、はじめは形が歪んでいたっていいです!
大事なのは楽しく描いて、課題が見つけられたらラッキーと思いながら修正していく事です
そして、今回は何もないから生まれた鳥の絵でしたよね!
頭が空っぽの時にはドリッピングという技法は脳を刺激してくれますし、オススメ方法です
途中、難しい部分もあったとは思いますが、それもまた描いていけば徐々に身体が覚えていきます
なので、壁がある時は特に楽しむ事を意識してなんでもトライしていって欲しいと思います!
そして、今度はどんな描き方を発信しようかな〜と模索しています
こんな事知りたい!や、ここが難しくて…と悩まれている事もあるかと思います
興味のある方や絵についてわからない所があればお気軽にご相談ください
それでは、今回はこのへんで。
最後まで読んでいただきありがとうございました